プログラム作成にあたってのK-CONNEXの思い

〜「研究ストーリーを構築する力・伝える力」を洗練させる〜

学術研究者の使命は、研究によって新しい知見を見出し、更にその知見を世に広めることです。研究企画から研究発信までを貫徹するには、説得力のある「研究ストーリー」が基盤となります。K-CONNEXは、将来研究リーダーとなる若手研究者が「研究ストーリーを構築する力・伝える力」をより洗練するには、以下の三つの状況を常に意識することが大切だと考え、様々な育成支援プログラムを提案しています。

■ 明快で魅力的な研究ストーリーを構築する

研究に奉職する者は、自身の研究によって新しい学術的知見を見出した場合、その知見を学術論文誌で公表し、社会に対して研究成果を正しく伝えなければなりません。そのためには、論文査読者による厳格なピアレビューを耐える、論理的で明快な「研究ストーリー」が論文で語られている必要があります。さらに、高インパクトの論文誌に掲載されるためには、明快であるだけでなく、研究成果の面白さを論文査読者に感じてもらえるよう知的魅力が「研究ストーリー」に必要となります。

■ 相手に応じて研究ストーリーの語り方を変える

明快で魅力的な研究ストーリーの重要性は、査読者が論文原稿をレビューする場合に限ったことではありません。競争的研究費の申請書を選考委員が審査する場合や、専門的な研究内容を一般市民に説明する場合にも同様に当てはまります。重要なことは、相手が一般市民である場合は、専門的見地から一歩下がった大局的見地から研究ストーリーをつくること、相手が専門的知識を有する場合には、一歩踏み込んだ専門的見地から研究ストーリーをつくることが必要となります。伝えたい相手に応じて、研究ストーリーをつくるときの視点、使用する専門用語を適切に変えることは、わかりやすい研究ストーリーをつくるにあたって必要不可欠です。 story

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■ 大局的見地・専門的見地双方からの研究ストーリーを並走させる

PIは、研究室の所属する学生やポスドクの研究活動をまとめる必要があります。研究室メンバーを船団に例えるなら、研究室主宰者は進路を決める母船であり、他のメンバーは周囲を伴走する船になるでしょう。研究室主宰者は、個々のメンバーの研究ストーリーを構築するとともに、それらをまとめて大スケールの研究ストーリーとして仕上げ、研究室の方向性(大目的)を明確にすることが求められます。また、逆に、研究室が目指す大きな研究ストーリーから小さな研究ストーリーを切り出し、学生やポスドクの研究テーマ(個別の目的)とすることも求められます。このように大局的見地からの研究ストーリー構築と専門的見地双方からの研究ストーリーを構築させる力は、将来の研究室主宰者を目指すものにとって不可欠であると考えられます。 複数のストーリーを並走させる

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